業界で活躍する先輩・企業

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卒業生サポート

ステップアップの為の転職や、新たなポジションを任された際に練習するための施設利用など、卒業後も1人ひとりをしっかりバックアップしています。

転職サポート

キャリアアップのための転職相談・求人紹介を行っています。

キャリアセンターには、企業様から、卒業生向けの求人情報を数多くいただきます。卒業生1人ひとりにあった求人情報を提供しています。

卒業生施設利用

自主練習ができるよう実習室を開放しています。

就職後も、製菓・製パン・調理や、ラテアートの反復練習など、様々な自主練習が可能。開業時の試作や、商品開発練習など使用用途は多様。卒業後のスキルアップなど、サポート体制は万全です。

インタビュー

柏谷さん(2020年卒業)

株式会社 桜珈琲 泉北店店長

製パンコースに入学しましたが、学生時代は製菓や調理・カフェなど幅広く学ぶ事が出来ました。その経験は今の仕事にも活かされています。
オープンキャンパスに学生スタッフとして参加した事がきっかけで、接客の楽しさを知り、現在の職場である桜珈琲に就職しました。
お客様から「ありがとう」「美味しかったよ」とお声掛けいただいたり、常連のお客様が異動先にわざわざ来て下さったりと、大きなやりがいを感じています。
現在は店長として、日々の業務に加えて、後輩の指導にも取り組んでいます。
仕事で悩む事もありますが、仲間と一緒に学びながら働く毎日は、本当に楽しいです。
将来は小さくてもお客様に愛されるようなお店を開きたいと考えています。

安井さん(2018年卒業)

Mia Via

今は、人形の形のウェディングケーキも担当しています。忙しい式場なので、時間内に必要数のケーキが作れるようにならなければ、次の段階を学べません。ウェディングケーキは一生に一度のシーンで使われるケーキです。何度も練習するのはもちろんのこと、学生時代たくさんのシェフから学んだ手法から、状況に合ったものを選び、効率を上げています。この世界に入るきっかけの一つが、母と一緒にケーキを作ったことなので、完成したウェディングケーキの写真を母に見てもらうことも。入学前からブライダルを志望しており、就職担当の先生の紹介で選んだ職場ですが、人間関係が良くて感謝しています。
業務でパソコンを使用するときなど、せっかくパソコンを学べたのだから、もっと知識をつけておけば良かったと思います。是非、座学も大事にしてください。

藤井さん(2020年卒業)

SoLiLite

今の職場であるソリリテの橋本シェフが授業に来て下さり、その時教えて頂いたブラウニーは、チョコ感も食感も初めてのおいしさでした。実は今では私がブラウニーを担当させて頂いています。チョコは少し温度が違うだけで状態が変わるので難しいけれど、ステップアップしている実感があり、子どもの頃一緒にお菓子作りをした母に、来年は誕生日ケーキを贈るつもりです。シェフから「自分自身のファンを増やしなさい」と指導されており、笑顔の接客はもちろん、インスタグラムでも交流を広げています。在庫補充や声かけなど、授業の中で何気なく聞いていたことが、今とても役に立っています。みなさんも先生の仰ること全て大事にしてください。また、気になるお店があれば、時間のある学生時代に訪問しておく方が後悔しません。

松江さんさん(2020年卒業)

リーガロイヤルホテル(大阪) 製パン課 

在学中はパン職人として目標になるような、素晴らしい先生方から日々学んでいました。
学生時代はそのありがたさに気付けませんでしたが、もう一度学生に戻って学びたいと心から思います。
今の職場を志望したのは、憧れていた鈴木先生が活躍されているホテルだからです。学校で教わった先生が上司だと心強いですね。
日々覚える事があって大変ですが、バゲットを任せてもらう事を目標に頑張っています。
現在はクロワッサンの成形を担当しており、温度管理に気を付けながら、仕事に取り組んでいます。綺麗な層が形成された時は嬉しく、やりがいを感じます。
学校では自主練習が自由に行えるので、後輩のみんなに積極的にチャレンジして欲しいですね。

渡部さん(2019年卒業)

株式会社トランジットジェネラルオフィス

ホールの仕事がしたくてこの会社を選びました。和食やカフェなどさまざまなお店をプロデュースしており、異動のたびにお客様の層が変わるので、いろいろな体験ができるのが楽しいです。
学校でしっかり勉強したラテアートを、お客様のリクエストを受けて描く事もあり、描いたラテアートをお客様に「可愛い」と喜んで頂けると、幸せな気持ちになります。
また、今の職場であるアイスクリーム店には多種のフレーバーがあるので「お薦めを教えて」と言われることがあり、選んだアイスに満足頂けると嬉しくなります。
在学中に経験した、商品を考えて提供するまでの流れを体験できるワンディショップの授業は、商品開発に役立っています。今はアシスタントマネージャーですが、頑張ってマネージャーになり、新店舗の開発にも取り組みたいです。

卒業生インタビュー×上島 達司 氏

コーヒーの未来をより豊かにするのは
若い世代の新鮮な感覚やアイデア
UCCジャパン株式会社

1933年の創業以来「いつでも、どこでも、一人でも多くの人においしいコーヒーを届けたい」という創業精神のもと「カップから農園まで」、一貫した事業を展開する、世界有数のコーヒーグループ企業。

ユーシーシーフードサービスシステムズ株式会社

UCCグループ外食事業部門として、企業理念「The coffee Hospitality」の実現をめざし、多様な業態を展開。お客様の笑顔のために、美味しいコーヒーの提供と心地よい空間の創造に挑戦し続ける。

  • ▲ 上島珈琲店 Ueshima Coffee Lounge

  • ▲ カフェラ CAFFERA

Interviewee

上島 達司 氏

UCCジャパン株式会社
代表取締役会長

兵庫県神戸市出身。1961年に甲南大学経済学部を卒業し、UCC上島珈琲に入社。1963年に取締役に就任し1965年8月に副社長に就任した。1980年6月に社長に昇格し、2009年4月から会長を務め、2024年にはUCCジャパン株式会社 代表取締役会長に就任した。1995年4月に藍綬褒章を受章し、2008年11月に旭日中綬章を受章した。中南米でも数々の勲章を受章した。

Interviewer

  • 馬場さん

    カフェラJR京都伊勢丹店
    【コース】カフェ総合
    【卒業年】2010年3月

  • 近藤さん

    カフェラJR京都伊勢丹店
    【コース】カフェ総合
    【卒業年】2018年3月

インタビューを読む

農園から店舗のサービスまで
どこを切ってもコーヒーは面白い

上島  これまで60年以上コーヒーの仕事に携わってきて、コーヒーというのはどこを切っても面白いものだとつくづく感じます。豆を栽培する海外の農園に始まり、船による輸送、焙煎、加工、店でのサービスまで、どの段階にもストーリーがあり工夫がある。今も探究心は尽きません。

馬場  私はカフェの店長を務める中で、人とのつながりが広がることに喜びを感じています。日々の接客もそうですし、バリスタの大会などを通して海外の人とも交流を深めてきました。コーヒーは突き詰めるほどに奥が深いと実感します。

近藤  私はもともとコーヒーに今ほど強い関心はなかったのですが、それが変わったのは学校の授業で初めてエスプレッソを淹れた時です。満足のいく味に全然ならず、「もっとおいしくしたい」と練習を重ねるうちに夢中になりました。

上島  そう、興味や好きという気持ちが自分を高める力になります。自分からどんどん新しいことを学んで経験を広げることが大切。そうやって仕事というのは自分でいくらでも面白くできます。

馬場  世界中のコーヒーを味わってこられた上島会長にとって、おいしいコーヒーとは何ですか。

上島  朝出社して最初に飲む、秘書が淹れてくれるコーヒーが一番おいしいね。熱すぎず、量は70ccほどと少なめで、それがちょうどいい。

近藤  お好みに合わせて丁寧に淹れられたコーヒーなのですね。私もお客様に心を込めた1杯をお出ししていきたいです。

時代は変わり続けるからこそ
若い世代の感性やアイデアが大切

上島  時代とともにコーヒーの飲まれ方も変わりました。紙のカップで歩きながら飲むことも皆さんにとっては日常でしょうが、かつてはなかった光景です。時代が変われば、お客様も変わる。だからこそ若い皆さんの感性やアイデアが大切で、私も日頃から進んで若い人の声に耳を傾け、商品やサービスを考えるヒントにしています。

近藤  入社6年目の今、社員として学生アルバイトも含めたスタッフを指導する立場でもあります。自分自身や、さらに若い世代の視点も活かせるような店作りに努めていきたいと思います。

上島  一方で、シニア世代のニーズにも商品開発のヒントはあります。たとえば、年齢にかかわらずどなたでもおいしく飲めるような工夫が、これからはより重要になってくるでしょうね。

馬場  様々な年代や立場のお客様がいらっしゃることを心にとめたいです。お客様お一人おひとりに寄り添える店をめざして、まだまだできることはたくさんあると、お話を聞いて感じます。

上島  会議用にコーヒーをポットに入れて販売するサービスはすでにあるけれど、店内でもコーヒーをポットで提供するサービスがあってもいいと思わない? 小さいカップにその都度自分で注げば、最後まで冷めずに味わえるでしょう。

近藤  コーヒーを注ぎ合ったりして会話も弾みそうですね。新しいサービスや商品の発想のタネは、身近なところにもあるのだと勉強になります。

「なくても困らないもの」を
「なくてはならないもの」に

上島  2人が勤務するのは京都駅のすぐ近くの店舗ですね。外国人のお客様が多く来店されるほか、時にはお坊さんもお越しになるでしょう。

馬場  はい。いらっしゃいます。

上島  お坊さんがカフェでコーヒーを飲まれる姿は絵になって素敵ですよね。京都では見慣れた光景でも、ほかの土地の人が見れば相当に珍しい、という良い例です。「住めば都」というけれど、自分がいる環境に慣れすぎないことも大切。感覚をフレッシュに保つことでアイデアは生まれます。

近藤  私はずっと京都で暮らしてきて、慣れて見過ごしていることも多くある気がしています。意識して新しい知識や情報に触れ、色々な場所に足を運んで視野を広げることに努めたいです。

馬場  私はこれまでUCCでアルバイト、一般社員、店長とキャリアのステップを踏んできました。それぞれの立場で培った視点を、より良い店作りやサービスに活かしていきたいと思います。

上島  嗜好品であるコーヒーを「なくても困らないもの」から、いかにお客様にとって「なくてはならないもの」にするか。コーヒーの仕事に携わる私たちの、創意工夫のしどころでしょう。

汗を流して奮闘した経験が
未来の自分を支える土台になる

近藤  上島会長ご自身は若手社員の頃にどのような経験をされてきましたか。

上島  営業をしていた当時は力仕事も多かったですよ。1袋60kgあるコーヒー豆の麻袋を肩にかついでお得意様に届けたりね。豆を焙煎する機械は建物の上の方に置かれることが多いので、エレベーターのないビルの5階にも徒歩で運んでいました。だから一度にたくさん注文を頂いた時は、うれしいけれど大変で。そうやって汗水を流した経験が自分の土台になりました。

近藤  これまでバリスタの大会に何度か挑戦し、苦手だったプレゼンテーションにも工夫を重ね、全国3位になれた経験が今も新しいことに挑戦する支えになっています。これからも積極的にチャレンジしながら成長していきたいと思います。

上島  若い人のチャレンジというのは、実験みたいなものでいいんです。うまくいかなくても当たり前。常に前向きに挑む姿勢や、はつらつとした元気さがあれば、チャンスは広がるはずです。

馬場  私は店長として、お客様にこの先も長く愛され続ける店作りをすることが目標です。お客様や働いているスタッフが将来、お子さんやお孫さんを連れて2代3代で訪れるような、地域に深く根付くお店を実現していきたいと思います。

上島  自身を磨きながらコーヒーのプロとしてこれからも活躍してくれることを期待しています。

在校生インタビュー×リシャール・ルデュ氏

多くのファンが憧れるパティスリーが
独創的なスイーツを生み出し続ける秘密

ペーアッシュ パリ ジャポン株式会社

1998年、東京赤坂のホテルニューオータニに世界一号店となる「ピエール・エルメ・パリ」を出店。多くのスイーツファンから絶賛を浴びる同社は、既成概念に囚われないパティスリー界の枠組みを超えた“次世代のパティスリー”へと進化し、発展を続けている。

Interviewee

リシャール・ルデュ氏

滋慶学園COMグループ 名誉教育顧問
ピエール・エルメ・パリ アジア支部代表
ペーアッシュ パリ ジャポン株式会社 代表取締役社長

フランス・クレモンフェラン生まれ。14歳から地元のレストランに入り’89年より菓子店で基礎を学ぶ。’92年「ピエール・ガニェール」で料理人として働き、同レストランでパティシエに転向。’95年「フォション」でピエール・エルメ氏と出会い、’97年ピエール・エルメ氏がコンサルタントを務める「ラデュレ」のシェフパティシエに就任。’98年にホテルニューオータニでの「ピエール・エルメ・パリ」の立ち上げに際して来日。以来、日本での統括シェフパティシエを経て、日本代表とアジア支部代表を務める。

Interviewer

  • 山口さん

    在校生
    【コース】パティシエ&ショコラティエ
    【入学年】2022年4月

  • 清水さん

    在校生
    【コース】パティシエ&ショコラティエ
    【入学年】2022年4月

  • 池田さん

    在校生
    【コース】パティシエ&ショコラティエ
    【入学年】2022年4月

  • 安藤さん

    在校生
    【コース】パティシエ&ショコラティエ
    【入学年】2022年4月

インタビューを読む

「人は財産」
パティシエが大切にする人とのつながり

山口  ルデュさんは、最初に料理人からスタートしたのですね。

ルデュ  そうです。14歳で料理人の世界に入り、レストランで働き始めました。

清水  なぜ、お菓子の世界に移ったのですか。

ルデュ  私からお客様に会いに行けるからです。パリのレストランで働いていた頃、数か月も続いた交通機関のストライキのために客足が途絶え、ついに閉店したことがありました。そんな時、料理人はレストランでお客様をお待ちするしかありません。でもパティシエなら、ネットやカタログ販売ができるし、キッチンカーで売りに出られます。何より、お客様との出会いのチャンスが多いのが魅力ですね。

山口  出会いですか。

ルデュ  私は人との出会いを大切にしています。なぜならお客様や職人、ピエール・エルメとかかわる全ての人のおかげで、私の人生は大きく変わったからです。今も「自分はお客様に何をして差し上げられるだろうか」と考えていると、時間を忘れてしまいます。

安藤  ルデュさんは、ピエール・エルメの味や文化を一番に考えていると思っていました。

ルデュ  もちろんピエール・エルメが培ってきた味や歴史は、とても大切にしています。しかしそれらを守るのは職人です。人なのです。私は約30年前に来日しましたが、その間に日本の社会もずいぶん変わり、お菓子を取り巻く世界も変わりました。しかしそうした変化を起こすのも人間なら、変化にうまく合わせる職人も人間です。ピエール・エルメにとっても、私自身にとっても、人は財産。一番大切なものです。

相手を思う気持ちを形に
常にプラスアルファのおもてなしを

清水  ルデュさんは、本当に人を大事になさっていますね。

ルデュ  ただ最近、昔の日本を懐かしく思うことがあります。私は相手を思いやる、日本の文化が好きです。たとえば日本の贈り物の文化です。旅行のお土産や、季節のお歳暮やお中元、年賀状もそうですね。ほかの国にはないもので、素晴らしいと思います。

池田  この2~3年、年賀状を出していません。SNSでメッセージを交換するくらいです。

ルデュ  それがいけないとは言いませんよ。私もSNSを使ってプレゼントを贈るサービスを利用していますし、贈る方法はこれからも進化するでしょう。ただ、相手を思う気持ちまでなくさないでほしいのです。日本に昔からある「相手を思う気持ちを形にして贈り合う」という素敵な文化は、ぜひこれからも残してほしいですね。

安藤  ピエール・エルメでは、お客様へプレゼントなさっていますね。

ルデュ  来店されたお客様やお子様へ、ちょっとしたプレゼントをご用意することがあります。それだけのことですが「ああ、この店は自分たちをよく見てくれている」と安心して頂けます。そうしたプラスアルファのおもてなしを大切にしています。

池田  「相手を思う気持ちを形にして贈る」は、ピエール・エルメの精神なのですね。僕も日頃の感謝を形で表すパティシエになるために、今年は年賀状を書きます!

一同  (笑)

人と出会いを大切にすると
面白いものが生まれる

池田  私は将来、何をしたいかがわからず悩んでいます。

ルデュ  もちろん夢は大事です。ただ、夢を持ったからといって人生うまくいくものではありませんよ。人生の先輩としてアドバイスするなら、将来の夢は決めなくてもいいです。

池田  そうなんですか?

ルデュ  私は14歳の時、「世界中で仕事をしたい」と自分の人生の設計図を描きました。何歳で料理の基礎を学び、パリの有名店で働き、何歳で海外へ出て働くという風に描いた夢は、日本に来ることで叶いました。ところが、たった10年で夢を叶えたあとは苦労の連続で、人生について大いに悩んだものです。
そのような中でも必ずあるのが、人との出会いです。あなたも人との出会いを大切にして、彼らと深くコミュニケーションを取ってください。なぜなら面白いものというのは、人との出会いから生まれるものだからです。そこでできた目標や目的に向かって、毎日を楽しみながら生きていけたら最高ですよ。

安藤  くじけそうになった時に「よし、頑張ろう」と思える原動力は何ですか。

ルデュ  従業員のため、お客様のためという想いです。皆様のためにと思うと力が湧いてきます。それが苦境を乗り超えられた一番の原動力。自分のために、ではとても頑張れなかったと思いますね。

清水  これからルデュさんが挑戦したいことは何ですか。

ルデュ  いい質問ですね。私は野菜作りに挑戦したいと思っています。私の故郷は農業、特にジャガイモ作りが盛んで、母もポテトパイなどのジャガイモを使った料理をたくさん作ってくれました。ポテトパイなら塩だけのシンプルな味付けだったりベーコンが入っていたりと、各家庭で味が違うんです。いわゆるおふくろの味ですね。パンも自分の家の窯で焼いていたので、夏祭りは各家庭で焼いたパンを食べるのも楽しみでした。子どもの頃に自分の舌を育んでくれた食の文化を、もう一度楽しみたい。そして自分の子どもたちにも伝えたいと思っています。そんな風に様々な形で、これからも食の世界で挑戦を続けていきたいですね。

在校生インタビュー×アンドリュー・デブリト氏

根本にある「人が好き」
という想いが大事。

フォーシーズンズホテル東京大手町

東京・大手町の皇居に面した39階建て最上部に、2020年9月に開業したこれまでにないラグジュアリー体験をお届けする「フォーシーズンズホテル東京大手町」
ルーフトップテラスを備えたレストラン、最先端設備のイベントスペースなど充実した施設と、きめ細やかなおもてなしと上質なくつろぎを楽しめます。

Interviewee

アンドリュー・デブリト氏

滋慶学園COMグループ 教育顧問
フォーシーズンズホテル&リゾート
北アジアホテルオペレーションズ
エリアシニア副社長

1992年リージェントホテルクアラルンプール(旧フォーシーズンズホテル)にウェイターとして入社。フォーシーズンズホテル北京、フォーシーズンズホテルジャカルタ、フォーシーズンズリゾートアビアラ、フォーシーズンズホテル上海などを歴任。2019年フォーシーズンズホテル東京大手町総支配人に就任。現在は、フォーシーズンズホテル&リゾート 北アジアホテルオペレーションズ エリアシニア副社長を務める。

Interviewer

  • 佐藤さん

    在校生
    【コース】ホスピタリティマネジメント
    【入学年】2023年4月

  • 方波見さん

    在校生
    【コース】ホスピタリティマネジメント
    【入学年】2023年4月

  • 福田さん

    在校生
    【コース】ホスピタリティマネジメント
    【入学年】2023年4月

インタビューを読む

従業員が顧客満足を得るように
ホテルが従業員満足を得ることも重要

佐藤  パンデミック期間は旅行が制限され、海外はもとより、日本国内を旅する人の数もグンと少なくなりました。客室が埋まらず、従業員のモチベーションを維持するのも大変だったのではないでしょうか。この状況を乗り越えるためにされた工夫を教えて頂けますか?

デブリト  当ホテル最大の強みは、働く人ですから、従業員たちのケアを重視しました。具体的にはセクションごとに個別面談とディスカッションを繰り返し、それぞれが抱える不安を一つひとつ解消して、目標を共有することに注力したのです。面談では、業務上の悩みや、職場環境、キャリアプランに関する相談も受け付け、従業員が安心して仕事に取り組める環境を整えました。また、リーダー層には、チーム全体のモチベーションを支える方法や、メンバーの強みを活かす方法を伝える研修も実施。この取組みにより、従業員一人ひとりが自分の役割を理解し、やりがいを再確認できたことが大きな成果です。
そんな試行錯誤を続けるうちに規制がなくなって、国内外からたくさんのお客様をお迎えできるようになり、私たちはみな、二度目の開業日を迎えたような緊張感と晴れがましさ、喜びにあふれました。
パンデミック後も、お客様を想う気持ちやホスピタリティの考え方自体は変わりませんが、オペレーションには大きな変化がありました。コロナ下は国内からの短期滞在のお客様が多く、どうしたら長期滞在の海外からのお客様に満足して頂けるかを改めて考えなければなりませんでした。
世界中が日本の「おもてなし」に期待するため、日本のホテルスタッフには非常に高い能力が求められます。それに比例し、従業員が雇用主のホテルに求める水準も上がりますから、ワークライフバランスや、従業員の想いを大切に受け止め、対応しています。たとえば仕事に関する意識調査を年に二回実施。遠慮なく本音を言ってもらえるよう匿名調査ではありますが、意見は一つもおろそかにせず、真摯に解決方法を探り、ベストな働き方を考えます。従業員がお客様からの満足を獲得するように、雇用主も従業員からの満足を獲得すれば、お互いが高水準なものを求めあい、ともに切磋琢磨し、ハイレベルな循環を創り出せるでしょう。

スキルや知識よりも
接客が好きであることが大切

福田  2024年の夏には、フォーシーズンズホテル大阪がオープンしました。モダン旅館をコンセプトにした畳敷きのコンセプトフロアを設け、海外のお客様に日本の文化を感じて頂けるのが特徴だと思います。今後の展開にともなって新たに求める人材について教えてください。

デブリト  2027年に沖縄で開業予定のリゾートホテルは、客室やプライベートヴィラだけでなく、居住できるレジデンシャルの設置も考えています。
ホテルマンは、人とかかわることが好きで、接客が好きであることが、もっとも大切だと考えています。スキルや知識はトレーニングで習得できますが、それだけではお客様に本当に喜んで頂くことはできません。根本に「人が好き」という想いがあることが絶対に必要なのです。たとえば、スタッフがお客様の困りごとにいち早く気づき、想像以上のサービスを提供した結果、感謝の言葉を頂くとともにリピーターとして再訪を頂くことがあります。人が好きだからこそ、誰かが困っている時や何かを求めている時に、率先して動けるものですし、それこそがホテルマンとしての資質なのです。ですから、面接や採用時には、候補者のちょっとした言葉や態度を見逃さないように気をつけていて、「人が好き」という特性や、相手を思いやる気持ちが表れているかを注意深く観察しますよ。お客様と接するホテルマンにとって、人とかかわる喜びを感じられることが何よりの武器なのです。

異文化を理解し、学ぶことを楽しめれば
どんな仕事でも成功します

方波見  世界中の人が日本を旅する時代になり、様々な国からのお客様をお迎えすることを考えると背筋が伸びる気持ちです。「フォーシーズンズクラス」の授業で、本校の生徒に対してどんな印象を持たれましたか?

デブリト  私は、なぜホスピタリティ業界で働きたいのかを明確にし、マインドセットをつくっていくことがなによりも大事だと考えています。そのため、授業でもスキルに特化したことはお伝えしませんでした。もしかしたら拍子抜けされるのではないかと心配していたのですが、学生たちは好奇心いっぱいで、学ぶ意欲を旺盛に見せてくれましたので、とてもよい刺激を受けました。
ホスピタリティ業界をめざす人は、異文化を理解し、学ぶことを大いに楽しんでください。たとえば、あるスタッフは外国人のお客様にその国の文化や言葉で接することで、信頼を得ることができました。このように、異文化への興味を持つことがやがて自然なコミュニケーションを生み、ホスピタリティの向上に大変役立つのです。とても基本的なことではありますが、学ぶこと自体に喜びを感じられる人は、どんな仕事でも成功するでしょう。そしてたくさんの人と会い、コミュニケーション能力を磨いていってください。相手が何を求めているのかを察知し、積極的に動くことは、どんな場所でも活かせる重要なスキルです。日常の小さな場面からこの力を磨き続けることが、みなさんにとっての大きな成果へとつながるでしょう。

卒業生・在校生インタビュー×宮崎 辰 氏

若い力に期待するのは魅せ方や表現力!
人生を楽しみ、仕事も楽しんで成長してほしい

メートル・ドテルとは

フランス語の原義は「邸宅の主人」といった意味であるが、転じてレストランの給仕係の長を指すようになっている言葉であり、日本語でこの表現を用いるのは、おもに高級フランス料理店など格式高いレストランの接客面における責任者。給仕を含む接客全般について指揮をする立場であり、日本語では、給仕長などと呼ばれることもある。職責には、ウェイターなどのスタッフの監督、客の出迎えとテーブルの割り振り、テーブル予約の受付、そして、客を満足させることなどが含まれている。

Interviewee

宮崎 辰 氏

滋慶学園COMグループ 教育顧問
Fantagista21代表
メートル・ドテル

フレンチレストランの司令塔メートル・ドテル。その第一線で活躍する宮崎辰さんは、2012年「クープ・ジョルジュ・バティスト」サービス世界コンクールで日本人として初めて世界一の称号を獲得。その後「スキルと経験を生かし人のために貢献したい」という使命を抱き独立。現在は、様々な有名レストランのメートル・ドテルとしてサービスマンを育成、経営のアドバイスを行い、レストランという舞台で輝き続けている。

Interviewer

  • 井田さん

    卒業生
    グランドハイアット福岡
    【コース】ホテルマネジメント
    【卒業年】2023年3月

  • 川﨑さん

    在校生
    【コース】リゾートマネジメント
    【入学年】2024年4月

  • 鉄穴さん

    在校生
    【コース】リゾートマネジメント
    【入学年】2024年4月

  • 田中さん

    在校生
    【コース】ホテルマネジメント
    【入学年】2024年4月

インタビューを読む

サービスは自由。お客様の満足のために
知恵を駆使し、工夫できるのが面白い

鉄穴  宮崎先生はフランスの調理学校で学ばれたあと、サービスの道に進まれたそうですが、この仕事のどんなところに惹かれたのですか。

宮崎  「お客様の満足」のために一人ひとりが知恵を絞って工夫できることを知って面白くなりました。尊敬する素晴らしいメートル・ドテルの方にお会いできたのも大きかったですね。立ち居振る舞いがかっこよくて。「こんな人になりたい」と背中を追いかけるようになりました。

川﨑  メートル・ドテルはどんな役割を担いますか。

宮崎  一つはお客様が楽しんでくつろいで頂ける空間を提供すること。二つ目はお店のめざす姿をみんなに伝えてスタッフを教育していくことです。いずれもやはり「お客様の満足」というゴールに向かって取り組んでいきます。

田中  お客様にご満足頂くために先生が日ごろから取り組んでいることとはなんでしょうか。

宮崎  これはサービスにかかわる多くの人がやっていることですが、召し上がった料理、苦手な食材、食事のペース、同席した方など、わかることは全て記録します。そして次にご来店される時、そのデータを全て記憶して臨みます。地味で、一見無駄にも思える作業ですが、それがとっても大事なんですよ。

田中  すごい情報量ですね。

井田  私もホテルのレストランで働いていますが、データベース化して残しています。お客様の満足のために、お店全体で共有することが大切ですね。

この人に任せておけば全て大丈夫
必要とされていると感じられる瞬間がある

井田  私はお客様に喜んで頂けることが嬉しく、仕事の活力にもなっているのですが、先生はどんな時にやりがいを感じますか。

宮崎  やはりお客様からのご指名など、「この人に任せたい」という気持ちを感じられる時ですね。毎日よりよくなるように心がけてサービスしていますが、なじみのお客様がほかの方に「いいお店ない?」と聞かれて、私がいる店を紹介してくださった時などははっきりいって燃えます。

鉄穴  本当にご信頼頂けていると感じられる瞬間なのですね。

宮崎  私も若い時は色々失敗して落ち込んだりしましたが、長くやっていると、そんな風にこの仕事を選んでよかったと思う瞬間もたくさんありますよ。

ますます便利になっていくAI時代
若い世代の力やチーム力の高まりを感じる

川﨑  先生が僕たち世代に感じていることや、今後期待することはありますか。

宮崎  私たちの時代と比べると魅せ方とか表現力がすごく長けていて、ネットでいくらでも調べられるから知識量も多いですね。だからそれらを活かした新時代のサービスが生まれてくると思います。少しうらやましくもありますね。

井田  AIによって便利になっていますね。掃除などはアウトソーシングも増えてきて、ますますサービスに集中できる環境になっています。

宮崎  そう。その分細部へのこだわりという部分での危機感をもっています。

鉄穴  たとえばどんなところでしょうか。

宮崎  グラスの磨き方、掃除などですね。自分の仕事じゃないと思うと意識が向かなくなります。だからその分はチームでカバーしていく必要がありますね。今は上下の垣根が少なくなって、みんなで仲よく楽しく働いています。一体感の生まれやすさがプラスに働いていくといいなと思っています。

語学力はもちろん、他国の文化も学んで
日本の魅力も発信してほしい

井田  在校生のみなさんは将来の夢はありますか。

田中  私は在校中に語学を身につけたくて。授業で学ぶ英語のほかに韓国語を勉強しています。就職してからは外国の方を楽しくおもてなししたいです。

宮崎  いいですね。実際に韓国にたくさん行くといいですよ。語学力はもちろん大事。でも語学だけじゃなくて文化をね、体感して知って活かすととてもいいと思います。

鉄穴  私は将来海外のホテルで働きたいのですが、まずは日本のホテルで力をつけたいです。

宮崎  私が海外で学んでいた時、現地のみんなが日本のことに興味を持ってくれたんです。日本の魅力を海外の方に伝えられるように、日本各地の方と触れ合って、たくさんの魅力を知ってほしいです。

川﨑  僕も海外のホテルで働きたいのですが、まずは来年開催されるコンテストを頑張りたいです。練習のポイントはありますか。

宮崎  与えられた課題をしっかりと理解して、自信をもって堂々とサービスをすること。ロボットじゃないから、自分の気持ちを前面に出して、全身を意識してやってみてください。あとはひたすら練習ですね。頑張ってください。

井田  フィーリングやアイコンタクトってやはり大事ですね。働き始めてから実感しています。

宮崎  そう。日本人は苦手な人が多いから恥ずかしがらずにやってみてほしいです。今は授業でも取り組んでいますね。みんな学校は楽しいですか。

鉄穴・川﨑・田中  はい。楽しいです(笑)

宮崎  うん。それが一番大事。人生楽しまないとね。私はお客様を楽しませたいなら、自分も楽しむことだと思います。仕事もプライベートもね。美味しいものを食べて、会いたい人に会いに行く。みんなも楽しんで成長していきましょうね。

卒業生インタビュー×パティシエ

世界で一つだけの
「あなたのためのケーキ」の店

patisserie AYA
オーナー パティシエ

露本 綾子さん

Profile

2008年卒業の第4期生。神戸のパティスリーで6年ほど経験を積んだあと、実家のある徳島県阿南市に戻り結婚。現在3児の母で、子育てをしながらケーキ店で勤務。2022年12月、「あなたのためのケーキ」をコンセプトに完全予約制のオーダーメイドケーキ店、「パティスリーAYA」開業。焼き菓子の販売も行っている。

TOPIC

作ったホールケーキはインスタグラムに投稿。カットケーキは現在月2回の販売です。「限定」という響きと話題性で、最近はお昼過ぎに完売します。

インタビューを読む

夢を目標に変えた、
先生の言葉「夢に日付を」

物心ついた頃からパティシエになろうと決めていました。在学中、ある先生の「夢に日付を」の一言に「これだ!」と思い、ノートに「〇歳までに開業する」と書き出しました。その途端、夢が目標に変わりました。開業に向けていつまでに何をすべきか、次々に浮かんできた目標もしっかり書き留めました。おかげで結婚や出産といったライフイベントがあっても、ノートを元に計画を修正。ここしかないというタイミングで開業しました。ケーキ作りと販売は、子どもが保育園にいる9~16時まで。お客様の喜ぶお顔を想像して、段取り力と集中力をフル稼働させています。

地元農家の方々に感謝しながら、
地産地消でフードロスにも取り組む

地元農家の方々が丹精込めて作ったブルーベリーやマンゴー、苺がたっぷりのフルーツケーキは大人気!地産地消は、地元の人が地元のおいしい食材の存在を知るいい機会ですし、輸送にかかるガソリンやCO2の削減にもなります。パティスリーAYAではSDGsに取り組んでいて、ビニール袋は置かずスプーンやフォークもなし。お客様も、家にある保冷剤や保冷バッグを持参くださいます。またフードロス対策に、余って捨てていた焼き菓子の端なども格安販売。やりたかったことに挑戦しながら、誰の口にも合うシンプルで優しい味わいのケーキ作りに励んでいます。

卒業生インタビュー×ベーカリー

選ぶ楽しさ、出会う楽しさ。
お客様に「おいしくて楽しい」を
提供したい

パンのお店 ito
小塚 章彦さん

Profile

大学卒業後、パンの魅力に衝撃を受けてパン屋を開く夢を抱き、本校へ入学。ホテル系や外資系など5店舗でパン作りを学び、2017年4月に「パンのお店ito」をオープン。約60種類のパンや焼き菓子作りを一人でこなしている。パンに合った珈琲や紅茶、グラノーラも提案している。

TOPIC

阪神御影駅から南へ徒歩5分の住宅街にある「パンのお店ito」は、おいしさと豊富な種類で大人気のパン屋さん。お店情報はインスタグラムで発信しています。

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おいしいパンと、
食事との相性の魅力

アルバイト先のホテルのレストランで頂いたパンのあまりのおいしさ。そしてパンとメニューとの絶妙な相性に驚きました。将来、パン屋なら毎日お客様に来てもらえるという夢を持って、25歳でキャリナリーに入学。特に現役講師は、流行を読む姿勢や考え方まで教えてくれました。卒業後は早くたくさんの技術を身につけようと、パン以外の食事部分にも力を入れる店を選びました。惣菜パンや焼き菓子、生菓子、サンドイッチのパテやリエットも自家製という店もありました。5つの店で修業して、自分の店は「選ぶ楽しさ」のある店にと、2017年に「パンのお店ito」を開きました。

60種類ものパンとの
出合いを楽しんで

学生時代からずっと続けているパン屋さん巡り。さらにレストランやカフェ、ケーキ屋さん、スーパーも回ります。なぜなら、そこは「こんな食材同士の組み合わせがあったか!」という驚きと発見の宝庫だからです。そこで得た学びは、パン作りに活かしています。自分のパンを買い求めてくださるお客様は、本当にありがたい。今はハード系から調理系まで、約60種類のパンを並べ「選ぶ楽しさ」を感じて頂いています。種類が多い代わり1種類の数は少ないですが、来店するたびに新たなパンとの出合いがあります。「出合う楽しさ」の場に、将来はカフェも出したいですね。

卒業生インタビュー×カフェ

コーヒーと和菓子の
マッチングは魅力的です

キッチンカー
huu わたしのわがし

天野 胡美さん

Profile

もともと和菓子が好きで、幼いころから食べていた小倉トーストから、コーヒーと和菓子が合うことはわかっていました。どこでもしていないことをしたいと思い、和菓子とコーヒーを提供するキッチンカーの営業を始めました。両親も自営業なので、入学前から独立を考えていたのです。実績を重ねて、将来は実店舗を持ちたいと思っています。

TOPIC

「huu わたしのわがし」の和菓子は、素材のおいしさを感じてもらうため、添加物を使わずに甘さをおさえ、国産の小豆や餅粉を使ってシンプルに作っています。

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お客様の反応を
直接感じる楽しさ

オープンキャンパスで見たラテアートに影響を受け、飲食業をめざしました。ラテアートもそうですが、たとえばコーヒーなら温度や挽き方、お湯を注ぐタイミングなど、一つでも間違うと完成しません。それが楽しいと思ったのです。卒業後はカフェに就職しましたが、若者にあまり人気のない和菓子もコーヒーとペアリングすれば興味を持ってもらえるのではと考え、和菓子屋に転職したのち、独立しました。自営業の楽しさは、お客様の反応をダイレクトに感じられることで、コーヒーと和菓子のペアリングの魅力に気づいていただけると嬉しいです。

お子様連れや妊婦さんに
安心してもらえる知識を

ホスピタリティの授業でコミュニケーションを学んでよかったと思います。自分では笑顔のつもりでも、お客様にはそう見えていないこともあり、基礎から学ぶのは大事です。お子様連れや妊婦のお客様は添加物などに気を使いますから、美味しいだけでなく、健康・栄養・アレルギーにまで配慮した技術や知識が学べるようになったのは、素晴らしいと思います。また、コンテストに出場するため、勉強したり調べたり、提供スピードを上げる工夫をしたりしたのは良い経験です。働き始めると失敗ができませんから、学生のうちになるべくたくさんのコンテストに出てください。

卒業生インタビュー×調理

お客様の人生に寄り添える
愛や思いが伝わる
料理を提供したい

ララシャンス ガーデン 東京ベイ
和食料理長

中村 文香さん

Profile

ロゴマーク

福岡県出身。本校卒業後ララシャンスベルアミー鳥栖へ就職し、ララシャンスHIROSHIMA迎賓館勤務を経て現在のララシャンスガーデン東京ベイでは和食部門の責任者。衛生管理や原価管理、メニュー考案などの業務も行う。「愛を知ることから始まる」を信念に、気遣いやリスペクトを持って接することを常に心がけている。

TOPIC

会場内には客席と近い距離にオープンキッチンがある。香りや音、調理の様子など五感でお客様を楽しませることで、料理人も一緒に披露宴をおもてなししている。
式場はレインボーブリッジを見渡すことができる絶景のオーシャンビュー。

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地域ならではの食材と演出で
ウェディングを彩る和食を提供

ララシャンスガーデン東京ベイでは結婚式やレストランの和食を担当しています。披露宴には巻き寿司や握り寿司を2段3段と重ねたウェディングケーキをお出しすることもありますよ。豊洲市場が近いので解体師さんと一緒にマグロの解体ショーを行うなど、東京ベイならではの演出も魅力です。私たちの会社は全体でみると7割が女性ですが、まだまだ世間ではホテルシェフに男性のイメージがあるので、管理職や各支店の料理長といった立場でも女性が活躍できる会社にしていきたい。まずは私がそこに挑戦し、その背中を見せていきたいです。

全てに愛を持って接することで
喜んでもらいたい思いが伝わる

私は全てに愛を持って接することを意識しています。食材や料理に対してだけでなく、お客様や一緒に働くスタッフとの人間関係も同じです。相手のことをよく知ろうとしなければ感謝の言葉や心配りも少なくなってしまう。対象を深くよく知ることが大切で、そこにリスペクトがなければ人に喜んでもらえる良いものはできないと思います。私は人が幸せや嬉しさを感じる時に、おいしい料理がそばにあってほしいと思っているので、これからもお客様の人生に寄り添える愛や思いが伝わる料理を提供していきたいです。

卒業生インタビュー×海外

自分を信じて
ゴールドコーストで
活躍のバリスタ

First Fruits Coffee
バリスタ/マネージャー

杉田 まいさん

Profile

ロゴマーク

カフェ総合本科2013年度卒業。日本の大手カフェチェーン店で店長をしながら競技会にも出場。海外で働く先輩に刺激を受け、退職後にオーストラリアのメルボルンで、バリスタとして研鑽を積む。4年前にゴールドコーストに移り住み、「First Fruits Coffee」でバリスタ兼マネージャーとして働く。

TOPIC

日本の麹に注目しています。オーストラリアでも発酵食品への関心は高く、コーヒー豆の発酵にも麹が使われ始めているので、麹を使ったメニューの考案やコーヒーの提供に挑戦したいです。

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信頼を得て
バリスタからマネージャーへ

オーストラリアのゴールドコーストにある、おいしい食事やカフェが楽しめる開放的なカフェ「First Fruits Coffee」で働いています。自家焙煎のスペシャルティコーヒーの店で働きたいと希望して採用され、バリスタからスタート。現在マネージャーとして、コーヒー豆の焙煎や調理にも携わりながら充実した毎日を過ごしています。様々な民族が住むオーストラリアにいると、自分は日本人だと意識する瞬間がたびたびあります。私の強みは日本人であること。だからこそ日本人の良さである協調性や気持ち良いマナーを心がけています。

諦めなかったのは
バリスタとしての自信

卒業後、大手カフェチェーンで店長を務めながらバリスタの競技会へ出場するなど多忙だった頃、キャリナリーの先輩がオーストラリアのメルボルンでバリスタとして活躍していると聞き、自分も挑戦してみたいとメルボルンへ渡りました。しかしバリスタで評価されても英会話に難ありと、採用と解雇の繰り返し。それでも諦めなかったのは、バリスタとしての自分のスキルに自信があったからです。皆さんも「好きなこと」や「楽しい」を見つけたら、諦めずやり続けましょう。「継続は力なり」は本当です。チャンスを逃がさず、何でも貪欲に頑張ってください。

卒業生インタビュー×海外

気軽な会話とおいしいコーヒー
バリスタの誇りを胸に
食の知識も発揮

People's Coffee
バリスタ/マネージャー

沢見 敬太さん

Profile

ロゴマーク

製パン科を卒業後、レッチェやヒロコーヒー、マザームーンカフェで働き渡豪。語学を学び、バリスタとして幾つもの店舗で腕を磨く。オーストラリアに渡って6年経った今はメルボルンのカフェ激戦区でバリスタとして働き、またグルテンフリー食文化に根差した自家製パン作りにも携わる。

TOPIC

カフェの開店時間は早朝から夕方までなので、そのあとは自分の時間を存分に楽しめる。「今の自分には、このライフスタイルがピッタリ」。実力次第でいくらでも仕事のチャンスがある環境も魅力だそう。将来は日本にオーストラリアのよい文化を紹介するカフェを、オーストラリアでは日本を紹介するカフェを開くのが夢。

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バリスタのスキルに、カフェの知識が
プラスアルファの強みに

入学した時に初めて見たラテアートが印象的で、選択授業でバリスタを学び、卒業後もパンとコーヒーを提供するカフェの現場で働きました。店長やエリアマネージャーも任された私がオーストラリアへ渡ったのは、英語の必要性を痛感したからです。押し寄せるインバウンドや、バリスタの世界大会でサポーターを経験し「世界で活躍できるバリスタなら、英語は必須」と渡豪しました。グルテンフリーへの関心がとても高いオーストラリアでは、バリスタに加えて、製パン科や日本のカフェで培った食の知識がプラスアルファの強みになっています。

日本とは違う、オーストラリア人が
コーヒー1杯に求める価値

日本とオーストラリアでは、コーヒーの考え方が違います。日本では、店内で仕事や打ち合わせのためにコーヒーを注文する、いわば脇役。対してオーストラリア人はコーヒーそのものを愛しています。主役はコーヒー。だからテイクアウトも多いのですが、1人のお客様が1日3回も来店することもあるので、店も1日600~千杯ほど作ります。慌ただしいですが、「今朝は君が淹れてくれた珈琲のおかげで、ハードなミーティングを乗り越えられたよ」、「ありがとう」とさらりと感謝の言葉をかけられた時は、誇りで胸が一杯になります。