皆さん、こんにちは!大阪キャリナリー 岡部です。
日本料理の授業で行われた「鱧のさばき方」をご紹介します!
指導いただくのは、ホテルセントノーム京都「京料理 山水」北庄司総料理長です。
キャリナリー調理師科で日本料理のレギュラー授業を教えていただいています
北庄司先生は、2013年に「京都府の現代の名工(京都府優秀技能者表彰)」を受賞
2013年調理師法施行55周年記念全国大会にて、会長表彰を受賞された、日本料理の素晴らしい技術を有されています
鱧は、京料理に欠かせない京都の風物詩の一つとでも言うべき食材で、うなぎ目 ハモ科に分類され、ひょろりと細長い魚です。
長いものでは2mにもなるとかとても生命力が強いそうです
では、早速さばいていきましょう
まずは、頭に切り込みを入れ…
切り落とします。
頭の付け根の部分から、中骨の上に刃を置き、皮の手前まで包丁を入れ尻尾まで切り進めます。
包丁の切っ先に気を付け、皮を切ってニ枚おろしにならないようにします。
中骨に包丁を押し付ける様に切り進めます。
鱧の開き(1枚おろし)ができました。
次に中骨を切り取ります。
繊細な包丁の動きと、指で骨と身の感覚を探りながら中骨を取り除きます。
ひれを包丁で押え、左手で持った尻尾を左へ引き、背びれを取ります。
同じスピードと力加減で引っ張り、ひれが切れないようにします。
続きまして、骨切りです。
鱧の骨切り専用の包丁です。刃渡りも長く少し重みがあり、骨が切りやすいようになっています。
学生たちも、ひとりひとり先生の包丁を持たせてもらい重さの確認中
端からリズムよく等間隔で切り進みます。骨と身を押し切っていく時のシャッ、シャッという骨の切れる音がします。
先生がおっしゃるには、昔は1寸(約3㎝)に33回包丁を入れ骨切りをすると言われていたそうです
今は1㎜間隔を目安とすると良いそう む、難しい…
骨を切っても、皮まで刃を貫通させてはいけません。
学生たちも先生から熟練の技を一生懸命学んでます
美しい切り込みです
次に火通しです。
まずは、穴あき網に皮目を下にしてのせます。皮は身に比べると固いので先に皮目だけ浸けます。
全体を湯にくぐらせ…
引き上げると、切り込みが開き花が咲いたようになります。
火が通り過ぎないよいうにすぐに氷水に落とし、身を締めます。
小紫蘇をあしらいに涼しげな盛り付けです。
白身で淡白な味の鱧に、梅肉を少しつけながらいただくと、甘酢っぱい梅肉の味と鱧の旨味が重なりとても美味です